2018年に観た映画ほぼ一覧
お正月に去年観た映画を振り返る伝統行事(3回目)です。
もうこれを書くことにしか使っていない感のあるブログですが、しれっとサラッとやっていきます。家で観た旧作も挙げます。
今年は体力的に映画館に行くのが厳しくて怠けてました。
でもこれ、今年は、ではなくて年々厳しくなっていくヤツだぞ。行きたい時には頑張って行っとくべし。
…と思っていたんですが、もうVODも併用するべきだろうと思いまして取り敢えずお試しでアマゾンプライムに入りました。アマゾンで買い物をよくするし。
ソフトを買う前にまずレンタルで視聴するという事をしていたので、その点プライムビデオとプライムミュージックは楽チンで楽しいです。
▪️劇場版 マジンガーZ/INFINITY (1月に鑑賞)
▪️レディ・プレイヤー1 (4月)
▪️アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー (5月)
▪️デッドプール2 (6月)
▪️アントマン&ワスプ (9月)
▪️ヴェノム (11月)
▪️カメラを止めるな! (11月)
▪️GODZILLA(エメリッヒ版)(11月)
▪️ダ・ヴィンチ・コード(12月)
▪️ハードコア (12月)
▪️シェフ 三ツ星フードトラック始めました (12月)
▪️ベイビー・ドライバー (12月)
▪️ワイルド・スピード (12月)
劇場版 マジンガーZ / INFINITY
テレビアニメ「マジンガーZ」の10年後を描く正当続編。
現代のアニメ技術であのテレビシリーズの世界を作ったら?という感じになってまして、メカは全てCGアニメなんですがキャラクターとのマッチングも違和感無く良い映像でした。
ロボットのスマートな腹部から発射される巨大ミサイル等のマンガらしい荒唐無稽なビジュアルはそのままに、ナノテクノロジーを駆使して体内で組み立てながら発射するなんて新解釈の設定も語られたりして、そういえば元のシリーズもSFだったよなあなんて思い出しました。
主人公の兜甲児は科学者になっているんですが、敵役もあのDr.ヘルという事で科学者同士の激突となります。
この、ほとんど同じ者がヒーローとヴィランに配置されているのは昨今隆盛のマーベルコミックスの映画シリーズでもよく用意される構図ですし、この辺り現代的なヒーローの戦う相手はこうなるんだなーと思うのであった。
甲児役の森久保祥太郎さんの「ロケットパーンチ!」がテレビシリーズで石丸博也さん演じる甲児にそっくりで素晴らしいです。
レディ・プレイヤー1
80年代のサイバーパンク物を思わせる使い古しのメカと、ピカピカの施設や小道具が同居するビジュアルのサイバースペースで、グーニーズのような少年チームが悪い会社の大人と戦う話。
…と言っちゃうと身も蓋もないんですけど、とにかく彼らと一緒にゲーム世界で遊んでくれ!という映画で、社会派なスパイスも効いていますが文句なしのスーパー娯楽作でした。
レースゲームの序盤、大ジャンプのところで他の車がコースアウトして爆発していく派手なシーンは、僕がプレステ2でハマった「JAKⅡ」(ノーティードッグのアクション「ジャック×ダクスター」の続編。色々詰め込まれた傑作だったけど日本ではモンハンと時期がかぶって若干コケた。)で体感したレースシーンを思い出させられたりして、あの感覚をここまで再現できるとは!とスイッチが入りましたw。(ゲームならF-ZEROっぽい、の例えで片付けられるとは思うけど、その時に思い出したのはジャックⅡだった。この辺は人によって思い出すゲームが変わってくると思う)
あとシャイニングねw。おおっと声が出たw。
あとは事前に話題になっていたガンダム登場のシーンなんですが、オタクの心情に迫るすごく良いシチュエーションだし大好きなシーンなんですが、ガンダムに変身するダイトウというキャラを事前にもうちょっと掘り下げて欲しかった…。主人公の仲間たち全員をもうちょっと語って欲しかったような?でもチームが主役って感じではなかったのであれくらいが妥当なのかしら?
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
男サノス悪役一代記。
言っていることはわからんでもないが狂った正義を振りかざす宇宙の暴君サノス。彼の野望に隠されたの裏の顔に迫る!みたいな話で、いよいよ最終決戦かーと映画館にノコノコやって来た我々はここに来てそういう話なの?!とちと驚きました。
現場の最前線に出張ってくる時点で好きなタイプのボスキャラで、気がつけば共感はできないけど好きなキャラクターになっていました💦。見終わった頃には、にっくきサノス許すまじ!しかし気になる憎いアンチクショウ!状態にされていた恐るべき映画w。面白かったです。
あんまり気になりすぎてサノスとデッドプールが共闘するマンガを買いました。これがまあマンガならではの表現がクライマックスで炸裂する面白い作品でした。
- 作者: ティム・シーリー,エルモ・ボンドック,中沢俊介
- 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
- 発売日: 2016/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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デッドプール2
1作目は愛を得る物語でしたが2作目は家族を得る物語…っていやホントホントw。
「黙れサノス!」「片目のウィリー」といったケーブル(役のジョシュ・ブローリン)いじりや、「ダブステップはクソだ(途端にサントラがダブステップになる)」といったケーブルと絡んでいる時のギャグが好きなんですが、個人的には能力を持たない普通の人間であるピーターをデップーが妙に気に入っているのが色々な意味でじわじわ来ます。
ミュータントばかりのデップー主宰の部隊になんか楽しそうだから、と応募して採用されてしまったピーター。もう戻れなそう、マズいところへ来てしまったとは感じていると思うんですが、仲間がピンチになればしっかりしろー!と助けにいくとか、よく分からないなりに前向きに処していきます。
けっきょく仲間共々自爆状態だし、部隊はそのままミッションと関係ないところで一気に壊滅するし、ギャグ要員なんですがw。
デップーは全身を癌に犯されているのでミュータントパワーが無くなれば死ぬしかないけど前向きに楽しくやっている。そういう感じでちょっと共感するところがあったんじゃないかなと。
アントマン&ワスプ
特殊なスーツを着て物理法則を曲げて戦うヒーローのシリーズ。毎回登場する敵も同様に特殊スーツを着て物理的障害をチートでかわして襲ってくるタイプ。
どじで憎めない仲間たちがいるのですが、今回は恐ろしい敵の他にどじで憎めないギャングたちという枠もあり、相変わらずコメディありの楽しいアクション映画になっていました。
今回はローレンス・フィッシュバーン扮する研究者フォスターが良い感じでしたね。あの無邪気な男の子みたいに大きさ比べをするところとかw。
ヴェノム
個人的には地雷の香りがして観に行くのを渋っていたんですが、年末の忙しさが始まった感じでクサクサしていたので何でもいいからちょっとバイオレンスでマンガチックな映画でスカッとしたいと思い観に行きました。
「うしおととら」か、はたまた「寄生獣」か、というバディ物として見たら楽しかろうと思っていたので、個人的にはもうちょっとこう、ぐだぐだと喋り合うシーンとか観たかったなあ。
どうもエディに寄生すると普通に寄生したときよりも能力が上がるので得だから、というのはわかるんだけど。エディに寄生していることでその正義感に影響されたんだろう、というのも想像できるんですけど。
カメラを止めるな!
(大仕掛けがあるので)何も言えないけどお前は観に行った方がいい、と友人に言われ続けて気になっていたので上映終了前に滑り込みで観てきました。
低予算映画いいなあ…なんだこれアドリブなのかな?…そういえばカメラが…?なんて観ていたのですが…。
監督良いですよねw。この日記の最後におことわりを入れた上でネタバレ感想を添えておきます。
GODZILLA
ローランド・エメリッヒ監督版。マグロ食ってるヤツはダメだと「ゴジラ ファイナルウォーズ」でネタにされたやつ。
海外の怪獣映画の一つとして観ると良いシーンが満載の良作だと思います。
フランスが重要なポジションにあること、ゴジラがやがて増殖して人類は滅ぼされる可能性が高い事など、シン・ゴジラでも使われる共通のネタが興味深いです。
しかしシン・ゴジラの統率のとれた、ある意味行儀が良い現場の人々を見た後だと、こちらは現場の最前線で欲にかられてヘタを打つ人にイライラさせられますねw。
ダ・ヴィンチ・コード
キリスト教の裏に隠された秘密に迫る歴史ミステリー風サスペンスなんですが、恐らくキリスト教圏の国の人が観てもネタのリアリティーはMMRとかと同様なんだろうなあw。
テンプル騎士団なんて言葉も出てきたりして、ゲームの「アサシンクリード」シリーズをやっていると結構ニヤニヤしちゃいますね。
陰謀も絡んできて追われながらの謎解きが続く良いスリラーでした。
ハードコア
ドゥーム(DOOM)というゲームがあるんですが、画面の下部に自分が持っている重火器の銃身が見えているような画面レイアウトで、画面に現れる敵をガンガン撃って倒していくゲームです。
この「ハードコア」は全編主人公の目から見た視点になっており、まさにそのドゥームをはじめとするFPSゲームの視点となっています。
POVと違うの?と訊かれれば同じですと答えるしかないんですがw、あれは割と「手持ちカメラを持っているカメラマンがいること」がネタになっています。
こちらは目で見た景色が映画になっているので、両手フリーとなっておりますゆえ暴れまくりますw。
あと、POVはカメラマンの手が塞がっている分声で物語に参加する事が多いんですが、この映画では発声ユニットを装着される前に事が始まってしまったのでサイボーグの主人公は一言もしゃべりませんw。ますますFPSのゲームっぽいですw。
記憶と声を失ったまま自分を探しながらハードでバイオレンスな世界を突っ走ります。
この辺ちょっと「ロボコップ」みたいですね。復讐のガンマンは自分を取り戻せるのか?
ユニークな映像のネタだけで終わるのかと思いきや後半で結構骨太なストーリーが少し示されたりして良かったです。
あれ?ストーリーあんまり無いの?と進めていったら後半でスッと添えられたりするゲーム弱いんですよねw。いやこれはゲームじゃなくて映画だけどw。
シェフ 三ツ星フードトラック始めました
Twitterで料理のツイートをよくされている方のアイコンやヘッダーがこの映画の画像で、RTで回ってくる度に気になっていたんです。
プライムビデオにありましたので早速観てみました。
もう完全に飯テロですw。とにかく食べ物が美味しそう。無茶苦茶オイル類を使ってるし太りそうだけどwとにかく美味しそう。
あんまり美味しそうなので映画の画面で見える限りのプロセスを真似してキューバサンドを自作しましたw。
写真が下手なのはご容赦を。
美味しくできた!合っているかどうかわからないけどw。
ちょっとすれ違っていた息子との交流が良いですね。
主人公のカールはTwitterなどネットで炎上して一度はどん底を味わうのですが、あれよあれよという間に復活していくのであまり要らんストレスもなく、疲れている時やお腹が空いた時に観ると良いかもw。観ていてお腹が空くのですぐに何か食べれば心身共に暖かくなれると思いますw。
スーシェフ(シェフの次長みたいな感じ)を辞めて駆けつけたマーティンと元シェフ長カールと息子のパーシーによる、仲の良い家族みたいなフードトラックチームで旅する様子がクライマックス。この兄弟のような三人の旅をもっと観ていたいですね。
カールは辞めた仕事場では正直ちょっと怖い現場のボスって感じだっただけど、ある意味一番純粋で実直。石頭で一度言い出したら人の言うことを聞かないとも言えるんですがw、そこに可愛いげを感じるのでみんな助けてくれるんだろうなあ。
悪いヤツが居ない優しい世界でした。
映像はカッコいいです。ヒッチコックかデパルマかという感じの画面分割や、長回しからスパッと切ってクレジットへ突入するラストの編集等、カールのように楽しんで作ってそう。
同じ監督作の「アイアンマン」のヘルメット内や「カウボーイ&エイリアン」のエイリアン銃でも見られた半透明のCGアニメを人物の近くに置くARみたいな映像があるんですが、そういうのでTwitterに投稿している様子が表現されるのが楽しくてわかりやすいですね。
あとマイアミのお祖父ちゃんのバンドがカッコいい。バンドマンご本人が演じておられてましたのでサントラとは別にお祖父ちゃんのCDも買っちった。
ベイビー・ドライバー
ベイビーの善良さが彼自身を救うところはグッと来たりホッとしたり。
音楽とのシンクロが面白いです。あれは音楽を聞き続けなければいけないベイビーの世界を体感できるということですよね。
こういう映画は知っている曲や好きな曲が来ると更にアガります。僕はフォーカスの「悪魔の呪文(hocus pocus)」がかかったところでキター(゚∀゚)ー!となりましたw。ストーリー的にもあそこはね。
あとベイビーが出会った人の声を内緒でサンプリングして作っているオリジナルソング、もっと聞きたいですw。
ワイルド・スピード
「アイスブレイク」や「スカイミッション」といったシリーズ最新作がリリースされる度にTwitterでRTされて来て気にはなっていたんですが、ようやっと1作目を観ました。遅!
ゼロヨンに夢中になっている不良グループに潜入した捜査官ブライアンがリーダーのドミニクの信用を得てグループ(ファミリー)の一員となるが、友情が芽生えてくる。俺ゃーいったいどうすりゃいいの?!と少しだけ悩むブライアンであった…(←楽天家)。
ドミニクの妹に本気で惚れて恋人になるんですが、そこはサラッと済ませてドミニクとの友情がじっくり描かれるあたり、番長マンガかよ!wと思わずツッコミを入れたくなるバランスで面白いです。
ファミリーやゼロヨンばかりのドミニクの世界に紛れ込んでしまったブライアン、という構図にも見えます。ちょっと変な見方ですが異世界に紛れ込んでしまう話が好きな者としてはなかなか楽しめました。
誰にも制御できない自由さと陰りのあるドミニクのキャラクターは確かに魅力的で良いですね。
あの頃に観られなかったあの映画をプライムビデオで観よう!と思いきや、案外「それはネトフリへどうぞ!」みたいな映画等もぼちぼち合ったりしてぐぬぬ、ネトフリ良いなあ…となることもしばしばw。
プライムビデオ内やビデオ機器のリモコンに付いてるネトフリボタン等、あらゆるところにネトフリの加入窓口があり、期せずしてネトフリの戦略の侵攻、いやさ進行を目の当たりにするのであった。
まあもう少し様子見でVODを使う頻度を計ってから考えますw。
では、今年も面白い映画が見つかりますように。
以降、「カメラを止めるな!」のネタバレ感想
↓
長回しは舞台劇に近いことが行われるのだろうし、制作の裏側の騒動を描く映画というのもぼちぼち存在していたと思う。
そういった古くからある題材を上手くハイブリッド化した映画だなあと。
観ている感触としては、ソフトによく収録されているメイキングドキュメンタリーを観ている感じに近いと思いました。モニターしながらツッコミを入れている女性スタッフの台詞はオーディオコメンタリーを思わせます。僕はこの2つのコンテンツが大好物でして、ああ、これをメインに据えられて面白く作られたらもう喜ぶしかない。おいおい最高かよ!てな感じですw。
そういえば監督も良いキャラですけど監督の家族も良いですよね。能力が高すぎてあのようなヤバい現場でないと本当の力が発揮できないのが気の毒ですねw。
彼らがどこかで本物を追求できるような現場に、できればまた3人で同じ現場に立てることを願っていますw。
2017年に観た映画ほぼ一覧
正月休みに去年観た映画を振り返る伝統行事です(2回目)。
主に映画館で観た作品ですが、家で観た旧作で面白かった作品もあげます。
去年は休日出勤も多く、少ない休みはDTMっぽい趣味に多く充てていたので映画の観覧はあまり多くない感じ。
引き篭もり趣味の人がさらに引き篭もる事態となった(;´Д`)。
あとアニメ「けものフレンズ」にハマッてそればっかり観ていましたw。
観た物は多くないので長めの感想を添えます。
ちなみに昔の作品の方がその感想は長いw。思い入れがあるからソフトを持っているわけで、その感想ともなれば別エントリに分けても良いくらい長くはなるだろう(分けろよ)。
ネタバレあったりなかったりします。
予告編で見た時は「インセプションみたいだな!」と思っていた市街地のビルディングがパタパタと倒れたり持ち上がったりするシーン、劇場で見たらどんどん折りたたまれてそれが回転して…「万華鏡の中に居る」という様相でした。2Dでも軽く頭を揺さぶられたw。
現実世界と重なるように、あるいは平行して存在している異次元という感じで、日本でいうならちょっと古いけど「宇宙刑事ギャバン」のマクー空間の表現にがっちりお金かけて外国で作った感。外国製なんで遠慮のないサイケ。すごい異次元映像でした。個人的に最近流行りだと思っている、体験させる系の映像の映画でこういうのが来るとは。楽しかった。
ただ映画としてはまあ難しい話だけど魔法に関してのルールが少し見えないのがどうも…。まあ魔法だから難しいけど…。
「魔法合戦」って扱うのが難しそう。油断するとドラゴンボールのような「技の応酬」になっちゃいそうだしそれで「魔法ー!」と言われると「魔法…?」と興が醒める事は案外ある。
サントラを担当したマイケル・ジアッキーノによるエンディングテーマが、インド楽器をフィーチャーしたポップス寄りのサイケなプログレという感じでカッコいい。サントラ欲しい。
「ヘルレイザー4」
買うだけ買って積んであったディスク。観たことはあったんだよ、ネットでゲフフんして…。スマン。なのでディスクをちゃんと買いました。また観たかったし。
パズルボックスを人間が解くとその辺りの空間に異次元への扉が物理的に開き、魔人セノバイトがこちらへやってきて「痛いのは気持ち良いぞ~」と人をアブない魔界へ引きずりこむ話というのがシリーズ共通の設定。
セノバイトは修道士、または魔道士と訳され、そのとおり黒ずくめの裾の長い服で現れるんだけどよく見るとレザー製のスーツだったり針を肌の部分に刺してたりと過激なボンテージファッションだったりする。
このあたりのビジュアルイメージはマンガ「ベルセルク」をはじめ多くのクリエイターに影響を与えました。
今作ではパズルボックスを作ったのは人間で、セノバイトと戦い続けてついにボックスを使って封印したということになっています。
一族とセノバイトの最後の戦い!ということでゲーム「悪魔城ドラキュラ」のバンパイアハンター一族とドラキュラ伯爵の戦いを思わせる設定でそういうもんだと思えば燃えます。
舞台は未来の世界の宇宙ステーションで、ここでパズルボックスが開かれるという、まさかのスペオペホラー?
このヘルレイザーシリーズは1作目とそれを受けてうまく拡張した2作目がひと繋がりのサーガになっていて、3作目以降は制作スタッフがその都度違って作風も違う「エイリアン」シリーズのような構成だと思う。
そう思うと3以降のちょっと激しい路線変更もまあ許せるんじゃないかなw。新セノバイトはどんどん常軌を逸したルックスになっていって楽しいし。
いやでもえらそうな事言っても途中で一瞬寝たw。映画のせいじゃないぞ、僕の体調のせいだ。見過ごした所の確認はしてないけど…。
アラン・スミシー監督。(最終的に監督の名前を出せなくなった時に使う監督名。何があった…。)
70年代の秘境の孤島を舞台にした怪獣サバイバルアクション。
70年代っていうのはおそらくスマホだのノートPCだのをサバイバル現場から排除するための時代設定なんじゃないかと。あれが使えるとサバイバルのスリルはほぼ無くなってピクニックみたいになっちゃうしなー。ちなみに同じく便利アイテムの監視衛星は出てきたけど導入部だけ登場。
結論から言えばめちゃくちゃ面白かったです。巨大生物が色々出てくるんだけど、あんなのが棲んでいてもおかしくなさそうな起伏に富んだジャングルや山河はニュージーランドとハワイが主なロケ地のようで、熱帯の秘境を探検する感じが素晴らしい。
怪獣同士の戦いは活き活きしていて良い。コングも若者だという設定でやる気に満ちていて良い。優しくて巨神とあがめられているが気どらない!いいやつ!最後の戦いではコングさんを応援すること必至!それだー!引っ張ってそれを使えー!
それを使え…。そう、極限の状況において生き残る為の強さとはとっさの判断力であるという意外とシブいヒーロー像を描いていたと思う。
トム・ヒドルストン演じる元SAS特殊部隊員でサバイバルの専門家という主人公は劇中荒っぽいことはほとんどせず、「あっこれは危ない」「ここはこうしたほうがいい」とアドバイスや指示をするばかりです。アドバイザーとして雇われたのでそれ以上の事は進んでしないという理由でしょうけど。
ちょっとプロフィールが「マスターキートン」みたいだよねw。他にもこのスタッフ日本のマンガやゲームが好きなんだろうな…と思わせるネーミングなどの小ネタがちょいとあります。
でもまあさっきのがこの世界での強さだとすると、キングコングが一番強いわな。脳が一番大きいし!
というゴリラめいた理屈で、ゴリラに負けちゃってる頭悪い雰囲気で、おっさんたちはウホウホと笑って鑑賞打ち上げは盛り上がったのであった。コングさんにどつかれろ。
スーパー娯楽作。面白かったです。
「破裏拳ポリマー」
リブートと言っていい位には改変が加えられています。アニメ原作の実写化の企画なら妥当だし実際うまいアレンジ。
正調ヒーロー映画として迷いがなく、燃える映画でした。
タツノコ実写映画といえばすでに「キャシャーン」と「ガッチャマン」がありますが、残念ながら未見です。どちらも世間の評判はかなり微妙な感じですね(;´Д`)。
失礼な言い方をすると最近は見ないで言いたいだけの声の大きい人も多いように感じます。ネットでの評判も視野に入れつつ見る映画を決める者としては困りますね。とはいえ確かに地雷の香りも強く感じてしまう自分がいる。そのうち観ますw。
破裏拳ポリマー 第1話「怪盗むささび党」 - YouTube
原作はこんな感じです。タツノコプロは独自のチャンネルを持っていて、1話は登録無しで見られます。
これ、僕は映画を観た後で初めて観たんですが実写版はこの1話の範囲だけでもかなり色んな要素を拾っていて驚きました。まあ、それは観て頂いてご確認をw。
大きなアレンジといえば車(くるま)と武士(たけし)は性格が統合され一人の武士というキャラクターになっています。風来坊の武士が久しぶりに帰国して売れない探偵事務所長をしている、という感じです。そこへ警察から出向してきた若い刑事が居るんですが彼の名前が来間(くるま)!
この実写映画でのアレンジで好きなのはあの敵地に乗り込んだ時のキメ台詞です。
台詞はまったく一緒なんですよ。「この世に悪のある限り、正義の怒りが俺を呼ぶ」
でも実写で現れた武士はこんな台詞言いそうもないキャラに見えます。
また、近未来の無国籍な世界…に見える日本wという舞台は一緒ですが実写ということでリアリスティックなこんな映像世界で、あのようなテレビマンガの活劇での台詞を言ってのけるのってなんだか浮いてやしませんか。
と、思っていたんですが、設定で乗り切っていました。これぶっちゃけると予告編で見られるんですがw。
予備知識無しで観にきちゃったしタツノコの映画だからダメなやつでも仕方ない…と思いながら観ていてこのシーンのその仕掛け。単純だけどやられた!と思いましたw。これは面白いやつだ!と僕の中で確変が起こりましたw。
アニメは何でもありの活劇でしたがこの実写版はそのバランスを格闘アクションに振っています。
何人かの敵の姿が毎回似ているのですが、それぞれ手技の得意なやつ、足技の強いやつ、寝技の強いのと、毎回スペックが違うのが格闘アクションという感じで楽しいですね。
まあちょっと贅沢な物言いをすれば終盤になるにつれCGアニメによる効果が過激になっていってカッコいいんですけど、序盤の肉弾戦がけっこう迫力があったので後半でそっちも多く見たかったなあという…。
まあでもそれじゃ盛り上がらないとも思うw。やっぱり最後はあの技だろ!って感じだしね。
そう考えるとふと思い出したのはサム・ライミ版のスパイダーマン。面白かったけど1作目って中盤までのバトルシーンはほぼCGIで、最後の戦いだけは着ぐるみと特撮だったりして凄くフリーキーな映画だったなあと。
「スパイダーマン:ホームカミング」
スパイダーマンのリブート企画。現役高校生のヒーローをということで、実写映画では最も若いスパイダーマンかも。
僕はこの映画を観る前くらいにたまたまマンガの「パーマン」にハマッて全巻セットを買って読みまくっていました。
「パーマン」はスーパーマンが若者(というか少年少女)をヒーローとして養成するという設定。若いヒーローはスーパーマンには満たないのでスーを抜いた「パーマン」という名前のヒーローになります。
まあたぶんDCとかまあたぶん大人の事情でスーパーマンはその後バードマンと名が変わりオリジナルヒーローになりましたw。
このホームカミングには「パーマン」のような若い子がヒーローと学生の二重生活にドタバタしたり頑張ったりする話を期待していました。
まあドンピシャの王道!というかパーマンがアメコミのヒーロー物のパロディーだし逆だ逆w。
しかし「パーマン」がパロディかつ意外とベーシックフォーマットに忠実なマンガで、若いヒーローのストーリーへの愛情に溢れる作品だったんだということも再確認しました。
パーマンで言うところの、優秀なヒーロー見習いはバード星へ留学して本物のヒーローになる、というのとアベジャーズに参加する、というのが対応している感じ。
大人は基本見守るだけ、でも危険なことはさせないよ。と思ってそうするつもりで居るんだけど、当人はそういう思惑は超えて行動してしまうというのがホントあああもう!って感じでいいじゃないですか。(←?)ついでにヴィランはだいたい大人なので、純真なまま大人の汚い部分と対決せざるを得なくて、純真さと成長して得たちょびっとだけの大人の心で突破するというのもいいじゃないですか。ジュブナイル!(←?)
「ワンダーウーマン」
霧に隠された孤島の王国で、世界の存亡に関わるあれやこれを護りながら暮らしてきたアマゾネスの国の王女ダイアナ(人間界でもらう名前)が主人公。
理想が高くて気高い姫が戦う話は良いですね。しかも人間離れした凄まじい体力と戦闘技術の持ち主で、何があっても負ける気がしないですw。
こういうヒーロー(ヒロイン)の弱点は案外その強い心だったりしますよね。終盤、守りたかった人間たちの愚かさを目の当たりにしてひどく失望してしまうシーンがあったりします。
そこまで追い込んだのは実はアマゾネスの古くからの敵である軍神アレスで、社会に紛れ込みさまざまな人間に悪い知恵を吹き込んで起こした戦争を長引かせ、さらには神と戦える力を秘めるダイアナを味方に引き込むための謀略だったのです。
まるで堕天使ルシファーを思わせる、情報を操って人に悪い心を植えつける不気味な恐ろしさを持つアレスに純真なダイアナが勝てるのか?どう戦えばいいのか?とちょっとワクワクしながら見ていたんですが…アレス氏が功を焦ったとしか思えぬクライマックスであったw。
というか純真さが勝ちました。よかった、ダイアナが出会ったのがたとえ弱くても前向きに行こうとするむっちゃ善人なスティーブで。スティーブ…。
さらさらとネタバレしましたけど面白いんですよ、ベタな大筋を知っていても。(というか観ていて予想を裏切るような展開ははっきり言ってないですしいいでしょ?だめ?スマンw)
アレス氏は急に悪役プロレスラーみたいに華々しく悪役をやって散っていくので思ったよりあっさり決着だし、これやっぱり過程が最高なんですよ。
「ローマの休日」みたいに世間知らずの姫が街ではしゃぐんですよ。はしゃいでどこかへ行っちゃったりする。(スティーブがダイアナ!戻れ!と止めようとする)
目的地へ移動中に通った戦場で形勢が不利で人が死にまくるのを見てこんなの無視できるか!とキレて敵の前線へ正面突破かますんですよ。(スティーブがダイアナ!戻れ!と止めようとする)ラウンドシールドと鎧だけなのに銃弾の雨の中弾丸をはじきながらどんどん敵兵に近づいていく。
それを見てほぼ失われていた兵士の闘志に火がついてみんなで姫を援護するんですよ。
ジャンヌ・ダルクなど古代の女性が戦場に立つ本当の理由を見せてくれるんですよ。
愛嬌のある女性社員が寿とかお目出度で退社されて、職場の仕事のスピードがマジで落ちたりしたことがありませんか?w
普段美しく可愛い女性が戦場に居ると、男どものモチベーションがガツンとあがるのは間違いないでしょう。
まあでもダイアナ可愛い!カッコいい!で最後まで観てしまったなw。男ってバカだなw。
監督のトビー・フーパーが亡くなられてしまったので持っているディスクで回顧。
かつて観た時はフルヌードで現れる女吸血鬼のダイナマイトボディと、クライマックスのバイオハザード状態で大混乱のロンドン市街が印象的でした。
主人公は宇宙で謎の生物の遺体を回収して帰還した宇宙船の船長カールセン大佐。
吸血鬼に精気を吸われた人間はミイラのように干からびて倒れますが、しばらくすると起き上がって手近な人間から精気を吸います。するとミイラ状態から元の姿に戻るのですが、恐ろしい体験から正気を失ったりまた精気を吸うために他の人間を襲います。
干からびた人間が他の人間を襲うタイミングで精気を吸える人間にありつけないと、ただの灰の塊と化してしまい爆発するように砕けます。
で、それを見ながら干からびてバンパイア化した人間が滅びるまでの時間を測定していた英国特殊部隊のケイン大佐がクールでカッコいい。最後まで頼りになります。
で、当時の感想はエイリアン物ホラーに吸血鬼ネタをくっ付けたものという印象でした。
しかしこの映画は改めて観ると、吸血鬼が愛した人間を吸血鬼の仲間に入れようとする話だったりして吸血鬼モノのお約束がむしろメインだったんだなあと…。
昔から吸血鬼映画の吸血シーンはセックスの暗喩として描かれてきましたが、これの主人公の男カールセンも美女の姿の吸血鬼に見初められて性交します。こちらは喩え無しw。
テレパシーで繋がるようになり、吸血鬼騒動でほぼ全ての人間が吸血鬼化して恐慌状態にあるロンドンの中央で眠る彼女の元へと向かいます。彼女がこの騒動の大元であり、彼女を殺せば騒ぎも収まるからなのですが、恐らくカールセンも彼女を求めているんですよね。
最後の対決の後、カールセンと女吸血鬼は地上から姿を消します。地上が滅びる前に彼女を追放できましたがカールセンも連れて行かれたのです。
(これ、セックスにハマりすぎて破滅してしまう男の話でもあるんですね。)
結局連れて行かれたカールセン…。ホラーとしても恐ろしく悲しい運命の話でした。
昔からの吸血鬼映画と同じ手触りがすることに感動しました。改めて観て良かった。
ありがとうフーパー監督。
「遺体安置室-死霊のめざめ-」
で、この映画も2005年のトビー・フーパー監督作なんですが、メイキングドキュメンタリーが収録されているんですね。かなり最近の監督の現場での勇姿が見られるのです。
ちょっと物静かな感じで現場を仕切る監督というより作家のような雰囲気がありました。
その後の映画の情報を追っていないので、もっと最近の姿も見られる可能性はありますがなんともいえません。
宇宙の彼方のアスガルドでの重厚な宮廷劇と、地上での友人たちとのほのぼのとした交流の対比が楽しい「マイティ・ソー」の1作目が好きなんですが、これはかなり大胆な路線変更だなと…。
おまえそこでもギャグ入れるのかよ!ってくらいギャグを突っ込んでくる。シビれるようなカッコいい、アツい台詞の前後にはまずギャグが入っているw。
この世界のスペオペっぽいところを前面を前に出してきている感じも新鮮です。
ソーとロキがそんな楽しい場所でやいのやいのするのであの兄弟萌えな方にもご満足いただけるのでは。
とはいえソーは社会でもまれて狡猾さを増し、いっぱしの男としてかなり強くなったという描写がある。
ロキ君は相変わらずでその差がついた感じちょっとロキが哀れではある。でもまあこの人…いや神様、前から不憫萌えを誘うキャラではあったのでぶれない感じだからいいかw。
なんというか、正しくブレードランナーの続編でした。
マニアにしか受けてなさそうなのが怖いw。でもそれもまたブレードランナーかw
人間とそうでない者の対比は序盤からずっと行われます。それもさまざまなタイプの者で。
夢で見た景色、広大な金属の塊のような都市と上空を飛ぶスピナー、猥雑な地上、敵対する美形のレプリカントの暴力…など前作同様のイメージはほとんど踏襲する感じですが、スラム地域やプラント地区など郊外の世界のシーンもあったりして、あの都市の美術が好きだったのでその外が見られるとは!とワクワクさせられます。んまー酷い土地なんですが。
あと天気が前作の「降り続ける雨」より過酷。天気が崩れると雪か嵐。えぐい。
そういえばスピナー大活躍ですよ!離着陸をはじめ、走るスピナー、編隊飛行するスピナー、撃墜されるスピナーwと、色んなスピナーが見られます。
主人公のブレードランナー’K’はある捜査中に、これ俺の事なんじゃない…?という手がかりを見つけてしまいます。彼は新型レプリカントで、この時代ではブレードランナーにはレプリカントが就いていて旧型のレプリカントを追跡し処分(「解任」だったかな)しているのです。
追跡捜査をするフリをして自分の過去を調査し始めるKがやがて見つけた真実は…。
それを知った時彼はなにを選ぶのか…。
もうライアン・ゴズリングのちょっと優しい犬っぽい雰囲気がこの主人公にマッチしていてですね、たまらんわけですよ。
嬉しそうなK、がっかりするK、どきどきするK、孤独でちょっと不憫な感じがですね、めっちゃ応援したくなるんですよ。高性能AIの奥さんが居るリア充ですけどね。いやそれ充実なのか?虚無感たっぷりで満たされない感じは自分も奥さんも人造の物だから?
でもその奥さんは最後には死ぬことが出来る状態にまでなります。Kの奥さんとして生きることに貪欲でしたが、Kへの愛を貫いて殺されてしまいます。妻としてのキャラクターを与えられたAIの精密なプログラムの産物による行動だとは思います。しかし近くに居た者はそこに人間性を感じました。これってもう人間だと言えるんじゃ?奥さんむっちゃ可愛かった(;;)
冷たく孤独感を煽る絵や演出で、見ていてこっちが孤独に打ちのめされそうになりますわw。でもKが命令に背いて自分で選んで進んで行くのが人間として自分で得た記憶を増やしていく感じがして、そこに静かに熱を帯びたサスペンスを感じられ引き込まれました。
ちなみにデッカード…レプリカントって老化するの?順調に年とってるしレプリカントというていで進められても人間なのかレプリカントなのか明確に示す言葉は現れない。
そこも前作を踏襲しているのかw。
年末に滑り込んで観て来ました、DCコミックスのドリームチームアメコミヒーロー映画!
マーベルコミックスの「アベンジャーズ」とそのマーベルシネマティックユニバースシリーズの成功を意識しているとは思うのですが、こっちのDCのユニバースは企画が急ぎすぎている感が…。
せめて事前にフラッシュかアクアマン辺りの単品作品を一作くらいやってくれたら…と感じました。今シリーズでのずんぐりしたちょい悪バットマンの単品もないのが惜しいなあ。もう少しじっくり単品作品でジャスティス・リーグのチームメンバーを描いてほしい。みんなとても良いキャラでまったく文句がないどころかどいつもこいつも愛しいキャラですw。
DCのこの辺のヒーローは歴史が深くてもうレジェンドな存在感なんですが、映画でも新登場ヒーローは能力を身に着けたばかりのフラッシュを除いて割と長い活動暦を持つという設定の者ばかり。
でも強いゆえに彼らは孤独に苛まれています。それでもええわい!という物腰のやつも居ますが基本孤独をこじらせている感じでw、ブルースとダイアナのスカウトもさっさと断ります。
フラッシュは友達が欲しいので、とその場で良い返事をしますw。
なんとかできあがった彼らのチームは友達関係なのです。でもどうやらヒーローの仲間としても相性が良いことがわかって友情は厚くなりこのストーリーはいったん終わります。
ここはアベンジャーズとは順逆かな、と。みんなが好意を抱いていたコールソンを通じて集まったわけですが、まずプロフェッショナルとして集まったイメージがあり、メンバー同士誰が仲良くなるかはその後の話という感じです。
孤独な人が寄り添ってちょっと不器用に交流している姿にホッコリする映画でした。
あまりマーベルのような苛烈な雰囲気はないです。
バットマンvsスーパーマンやワンダーウーマンは神話のような重厚さを醸し出していて、売れ線ではなさそうだけど歴史ある正統派英雄物語の映像作品としてかなり良い雰囲気だと感じられました。ですのでこれは急な路線変更だったのか、もとからそういうお祭映画の明るく優しい雰囲気で行く企画だったのか、気になるところではあります。
冒頭で今年は本数が少ないと言いましたが、こういうリストアップに近いことをしていると忘れがちな事があります。
多く観る事は目的ではなくて、リピートしちゃうような好きな作品を探すのが目的なわけで、音楽でも何でも作品を多く鑑賞するのはそのための分母を増やす行為だということですね。
マンガの中の魔法使い~ドクター・ストレンジ
先日、「ドクター・ストレンジ」を観てきました。
想像よりも凄い映像体験でしたし、個人的には事前の予想を良い意味で裏切ってくれました。
そのあたりの個人的な雑感を書いておきます。ネタバレは少なめ。トレーラームービーくらいw。
事前情報をなるべくカットしていたので知っていたのは
・主人公は現代に生きる魔法使いで、才能があって魔法使いに入門後わりとすぐに大魔法使いに任命される。
・トレーラーフィルムにある、ビル街がくるくる丸まっていくやつ。インセプションかな?(とこの時は思っていた。)
・手の先の空中に描かれた手の動きに追随するオレンジの小さな魔方陣。アメコミだしこれで殴りそうw。(とこの時は思っていた。)
くらいでしょうか。
・国産の魔法使いのマンガ
マンガに出てくる魔法使いをらしく見せている要素って何だろう?と見る前にぼんやりと考えていました。
とはいえ魔法使いが主人公、または主人公サイドに居るマンガってそんなに多くないし、ファンタジーRPGめいた話がほとんどでしょうか。
おっさんとしてはマンガでは子供の頃に読んだ週刊少年ジャンプの「バスタード!」が印象に残っています。
ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズをベースにオリジナル設定の戦乱の世界を舞台とし、主人公の悪の魔法使いダーク・シュナイダーが第二の主人公である少女ヨーコの管理下で活躍する話です。
かつて世界征服をもくろんで世界へ戦争を仕掛けた最強の魔法使いなのですが、伝説の竜戦士と相討ちになります。ひそかに赤子の中へ転生したものの大神官に見つかりその子供の身体に封印されてしまいます。この少年の保護者が姉として面倒を見てきた大神官の娘ヨーコで、封印をといて青年の姿のダーク・シュナイダーに変身してもヨーコには逆らえない、という。ちょっと「三つ目がとおる」みたいですねw。
魔法使いとしてはカタカナの造語と祝詞のような日本語を交えた呪文の詠唱が特徴で、詠唱が完了すると手の先などから強大な謎の魔法ビームwが出たりします。
そんな感じで物語のパターンは危機→変身→魔法で敵を倒すという感じでウルトラマンなどのヒーロー物のようなパターンを基本としつつ、次々に現れる敵と戦っていきます。
この中二心をくすぐる呪文の詠唱というガジェットと、自分本位でうぬぼれが強くて破壊的でこの世のために力を使うということにまったく興味がない主人公のカオティックな性格が少年漫画の主人公としては斬新で(魔法使いとしてはアリだと思いますw)、その頃の色んなマンガに影響を与えていたのを覚えています。
・魔法使いっぽさ
こうして思い返すとダーク・シュナイダーは魔法使いといわれて思い出すガンダルフのような賢者然とした姿ではないし、戦い方も正面きって魔法でぶちのめす感じで、そのスタイルはまるで戦士のようです。
こいつに魔法使いっぽさを感じるのはなぜだろう?と思ったんですが、実は彼はこの世界の知られざる歴史に通じているのです。
わりと初期の頃から物語の舞台は、この世界の文明が滅びたあとの未来の世界であることが描写されています。ニンジャマスター・ガラの砦が崩れたビル街の奥にあるとか、眠る邪神の描写がギーガーのアートの模写で、つまりは生物と機械のハイブリッドが存在する事とか、この国の通貨が円なんて小ネタも。
この世界の住人達はそれには興味はないようです。知る術もないので、というところでしょうか。
しかしその世界の滅ぶ前、科学がそれこそ魔法のように進んでいた時代に巨大な生物兵器群(この世界にはびこるモンスターたちの原種)を開発していた十賢者という科学者がいて、ほぼ不死である彼らは第二部で主人公達ににコンタクトをとってきます。訳が分からない仲間達を置いてけぼりにして、おそらく同時代から生きていたダーク・シュナイダーは十賢者と口論します。
僕としては、表向きはどんなスタイルで戦ったりしていても、この世界の現状に通じる秘密を体験してきたかのように知っているという所に魔法使いっぽさを感じるようです。
・ストレンジの世界の魔法使い
ドクター・ストレンジの世界の魔法使いは東洋の神秘といったたたずまいで、カトマンズで作務衣みたいな服を着て修行したりします。
厳密には東洋だけでなく世界中のさまざまな魔法のイメージのハイブリッドといった感じ。
魔法で空中に描いた例のオレンジの魔方陣を色んな武器に変形させたりして戦ったり結構武闘派。
大分想像と違いました。事前に見た映像では高襟のマントとか着てたし、西洋の魔術師やそういう魔術師が出てくるRPG的なものとはけっこう世界が違うよなこれw…?
あと、空間を操るのが得意です。特に現実と平行して存在する鏡の世界という異次元ではこの力は派手に働き、戦いにおいて敵を翻弄します。例のビルが持ち上がる映像。あれはパタパタと折りたたまれたり、スライドしたり、また開いたりという細かい動きの積み重なりがやがてビル街全体に及ぶという映像の一部カットだったんです。
例えるなら、万華鏡の中で戦っている感じです。
空間だけでなく、やがて時間にも干渉をしだすのですがその話は措いておく。
で、ここの魔法使いたちは暗黒の異次元からの干渉や敵の侵攻を食い止めている勢力で、この世界というよりは異次元に通じている感。
この世界にとどまらず異次元にも旅する魔法使いの話というのも古くからファンタジーで見かける要素ですが、異次元というのはぐちゃぐちゃで奇妙でこの世の常識が通じない世界という描写が多くて、ファンタジー物語でもSFやホラー寄りの恐ろしいエピソードが多いイメージを持っています。クトゥルフ神話の世界の魔術師とかも異次元の研究者は多いかと。
ちょっとファンタジーRPGの魔法使いばかりを想像していた身としては古き良きパルプSF方向の設定は嬉しい裏切られ方でした。
・魔法使いの戦い方
クトゥルフ神話っぽい宇宙規模の存在についても話されるんですが、そいつに魔方陣パンチくらわせたり魔方陣武器でどつき倒したりするんだろうか?世界の秘密に通じていてもこの高襟マントとヒゲの魔法使いにはそういうマッチョな事をして欲しくないなあwと初めは観ていましたw。
しかしラスボスとの戦いはマーベルの映画シリーズでは斬新な戦い方でした。異次元に旅して異次元の強大な存在にアクセスする魔法使いの戦い方としては、これは良いんじゃないでしょうか。面白かったです。
本編ではアベンジャーズの語は出てきても絡みは皆無で、かなり独立した存在みたいです。ほっとくと独りで戦い続けるようなその立ち位置も魔法使いっぽいですねw。
・サイケな映像
それにしても僕は映像酔いはしないのですがこれは2Dでも軽く脳を揺さぶられた感じがしました。
3D映画で観たら本当に素晴らしいと思いますが、観られる方は体調は万全にして挑みましょうw。
サントラにピンクフロイドも参加しているし、サイケな作品であるということは間違いないんじゃなかろうかw。
あのディズニー配給でファミリー鑑賞も視野に入れているであろうにこんなサイケな映像出しちゃうとはw…なんて思ってましたけど、ディズニーは像が空飛ぶアニメーションといった凄いサイケデリックな映像をいくつもリリースしている会社だしなー。いいぞもっとやれw。
マーベル制作の映画シリーズとしてはアントマンにも通じる独立性を感じさせられてちょっと独特のポジション。
色々と捻られたヒーロームービー、面白かったです。
PPAPとNBK
ネット発の音楽ネタのブームというものに懐かしさが…。
去年の11月初旬。
「ピコ太郎?新手のユーチューバーかな…興味ないな」
という感じで、話題になっているけどたぶん僕の好みのネタじゃないだろうと思って見向きもしなかったんですが、中旬くらいに3歳の姪が30分近く散歩中に疲れも忘れて振り付きで唄い続けているのを見て
「このプリミティブさは何事だ?」
と気になりまして。
そうだ、オケを作っているプロデューサーは誰なんだ?とまずは「ピコ太郎」で検索、底ぬけAIR-LINEというコメディアンコンビの古坂大魔王が「中の人」であることを知りました。
底ぬけAIR-LINEは音楽に絡めたネタであるあて振りシリーズが楽しいんですが、「テクノ体操」シリーズのようなインストラクターがレクチャーするていで変な事をしたり相棒にやらせたりする、レクチャー芸(←勝手に命名w)が印象に残っています。
「しゃべくり007」という番組に古坂氏が出演した際に披露した「和田アキ子のモノマネを教える」というネタもこれの流れだと思います。
ピコ太郎のギャグにも通じるところなんですが、基本的にボケ倒してそれが当たり前ですという顔をしてボケっぱなしで終わるので、ツボると楽しいんですがノリ切れない時はとことんノレないというピーキーさを感じました。個人の感想です。
で、この方は00年代からノーボトム!という音楽ユニットもやっていらっしゃってこれは’90s以降な感じのダンスミュージックのスタイルを持つテクノで、アンダーワールドやケミカルブラザーズ、プロディジー辺りの雰囲気を持つサウンドに、日本の民謡の要素を加えたものでした。キャッチーでかなり面白かったです。
このあたりの音楽活動についてはcamelletgo氏のブログのこのエントリが素晴らしいです。
ノーボトム!は当時知らずに友人に誘われてクラブへライブを見に行ったのですが、場内を底ぬけAIR-LINEの古坂大魔王氏に似た人が忙しく歩き回っているのを見て
「底ぬけの古坂さんみたいなスタッフの人が居るよ?」
と友人に訊いたら本人だと教えてもらい、驚いた記憶があります。
この体験はまさに今回のピコ太郎の正体を知ったときと同じで、またこの人にやられた!wてな感じですw。
「ロミータ・ハシミコフ」や「べったら漬けが大好き」あたりの急にアゲアゲサウンドのパートに突入する感じ、クラブでぶち上がりそうですね。
「ロシアじんロシアじんロシアじぇん…」のくだりはアンダーワールドのボーン・スリッピーを思い出したんですが、音楽寄りのネタでくると思わずニヤリとしてしまいます。
発売されたCDの限定版に付いているDVDでは、youtubeでお馴染みのミュージックビデオのほか、振り付けのハウトゥービデオ(独りですが先述のレクチャー芸の流れですよね)やロングインタビューといった真顔でボケ倒す系のギャグも収録されていたりして、お笑いネタも豊富です。
PPAPのヒットは外国特派員協会でのインタビューによれば、若い子向けの音楽を作っていたピコ太郎の中の人やその友人達のファンによるビデオへのアクセスが集中していた下地があり、この時点でヒットしていたといえるとのこと。
それをジャスティン・ビーバーが見つけてフェイバリットビデオだとツイートしてさらに大騒ぎになったとのこと。
(ちなみにこの外国特派員協会でのインタビューの動画を見たんですが、コメディアンということもありギャグを必ずねじ込んでくるんですけど、なんかもうDVDに収録されている例のロングインタビューみたいな空気になってきてですねw、途中からはこれって実は壮大なジョークなんじゃないかって気分で見ていましたw。)
この時にはすでにPPAPを見た人々によるヘビメタやマサラテクノ等のジャンルを超えたアレンジ、歌ってみた・踊ってみたなどのカバー動画が次々にアップされていて「祭」状態になっていたんですね。
僕は昔この流れに似た現象を間近で見た覚えがあります。
それが2003年に2ちゃんねるから「祭」が始まった「日本ブレイク工業社歌」です。
作者のmanzo氏は作詞・作編曲を行う音楽家ですが仕事が減っていた時期にこの解体業者である日本ブレイク工業で登録社員として働いていたそうです。
コミックバンドを組んでいたこともあるという古くからの友人である営業部長から、面白い社歌を作ってくれないかと依頼を受け、それなら現場の機材名を必殺技のように叫ぶロボットアニメ風でいこうとちょっとジョークノリも入り、本気で遊びながらもプロの技で仕上げたのがあの曲だったというわけです。
これはブレイク工業の営業時に企業に対して配布していたCD-Rに収録していたということで、一般流通はせずサイトを開くと流れるのを聞くくらいしか曲に触れる機会はなかったらしいです。
しかし、10月に放映された「タモリ倶楽部」の「マイナーキャンペーンソング大賞」という回で取り上げられたのをきっかけに2ちゃんねる等で話題になります。(2ちゃんねるはタモリ倶楽部のファンも多かったかも)
サイトにアクセスが集中しすぎたのを受け12月には急遽CDが発売されます。
その後2ちゃんねるのDTM板には「「日本ブレイク工業」『社歌』をリミックスしよう! 」が立ち上がるほか、イラストなどの創作系スレッド、音楽全般を扱うスレッドを初め、ほぼほぼすべての板に日本ブレイク工業社歌に関連したスレが立ち上がり、創作系のスレッドでは社歌の二次創作物が次々にアップされていきました。
この辺りのさわりはwikipediaが分かりやすいです。
manzoさんは謎の作編曲家・歌手にして契約社員、萬z(量産型)としてテレビにラジオに雑誌にと取材を受けまくってました。
2ちゃんねるでは複数スレッドを巻き込んで1つのネタで盛り上がる状態を「祭」と呼び、まとめスレッドやまとめサイトで記録を残す有志も現れてカオスな現場の状況を整理して保存する流れが起きます。
最近のように書き込みを抜粋してブログのていで公開するということはなく、基本的にはスレッドへのリンクと、そこでアップされたものを別途上げていくか、アップされたのと同じリンクを貼るか、というところだったと思います。(無料で大容量のレンタルサーバも少なくてね…)
ちなみにwikipediaの情報も有志に精査された編集が行われているみたいで、かなり正確な情報です。NBK社歌ファンの合言葉は「強力サポートいたします」(歌詞より)
余談ですが僕は当時、ファミコンサウンドを作るDTM寄りのツールを手に入れてその練習をしていました。
好きなゲームミュージックなどのアレンジをしていたのですが、このツールの情報交換の場がその頃は2ちゃんねるのスレッドだけで、そこでツールのバージョンアップも次々に行われていたこともありそのスレをよく見に行ってました。
で、たまたま目に入った「「日本ブレイク工業」『社歌』をリミックスしよう!」スレで練習がてら打ち込んだファミコンアレンジをアップしていった感じです。
文字通りブレイクした瞬間は見逃したんですが、まとめ記録でさかのぼってあれこれ見まくりました。
このときのファミコン版NBKは拙サイトにおいてありますが、後に発売されたmanzoさんの公式コンピ「ブレイク祭り」にも応募しまして収録されています。
ファミコンを鳴らすことが可能なデータで演奏したある意味本格的な音声がユーロビート版やマーチング版等に混じってしれっと収録されているCDが新星堂とかに並んでいる。っていう状況を見て(あとインデックスに自分の名前も載っているのを見て)店頭で猛烈にニヤニヤした覚えがありますw。
閑話休題。
manzoさんはその後音楽の仕事の依頼も増え、現在もアニメや舞台のサウンドトラックや主題歌などのお仕事を忙しくこなしていらっしゃる感じです。
NBK社歌を歌う謎の契約社員兼音楽家、萬z(量産型)というキャラもいまやなつかしですし、すでに中の人であるmanzoさんはさらにその中の人である坂下正俊氏との関係を明らかにしています。
そんな感じでピコ太郎というキャラが今後どうなるかは分かりませんが、でもピコ太郎をはじめとして楽しい体験をさせてくれた古坂大魔王氏のお仕事もお忙しくなられることを願っております。
それと、ピコ太郎というキャラクターは2000年代くらいからの持ちネタのひとつだったそうなんですが、ここへきてそのネタのビデオクリップを作るのってどういう感じのお仕事だったのかなってちょっと興味があります。
動画サイトでの活動をするキャラクターとして選ばれたのかな。
ご存知のとおりyoutubeはカバー動画にもオリジナル元の広告リンクが自動的に用意され、広告収入がオリジナルの権利元に入る仕組みが整っています。
カバーして遊ぶ側は基本的にカバー元のことが好きなのでそれでその後の活動の継続に繋がる可能性は増しますし応援になると感じられるのでは。
ファンの応援が自然に簡単にダイレクトに経済活動に繋がる仕組みの事例としても面白いですね。
2016年に観た映画ほぼ一覧
先日の音楽に続いて映画も一年一気に列挙します。1つ1つ別エントリに出来るくらいの体験をさせてくれた作品なんだけど…<ボソッ>めんどいので</ボソッ>
劇場だけでなく家で観たものでも面白かったものは挙げます。
結構ネタバレします。
「アナと雪の女王」
しばらくディズニーアニメを観ていなかったんだけど、姫は姫らしくなく、ヒーローはヒーローとして未熟、悪も悪として未熟でそこが新しく感じられ、ディズニーは攻めてるんだなと思わされた。
オラフが自分を省みずに愛を示すのは二人の姫が仲良かった頃の記憶をもとに彼が作られているからなんだな。
だからオラフが子供のような素直さで優しさを見せるたびにほろりとさせられる映画。
そんなオラフを見るたびに、おおいお嬢さん方早く仲直りしろよ~!と思いながら観てた。
どんだけオラフ好きなんだよ僕はw。
「現金に体を張れ」
キューブリック監督のハリウッドデビュー作。強盗計画とその実行を追うフィルム・ノワールで、実行の時が迫るにつれて高まる緊張感が凄い。
昔の映画ということもあってか演出はシンプル(当時としては新しかったのかも)。でもそれゆえかこんな心拍数がリアルに上がるスリラー久しぶりに見ましたわ。
「ズーランダー」
ベン・スティラー監督・主演。ボウイーが亡くなったので出演した作品で未見の物を追いかけていた。
観た人がチョイ役のボウイーのシーンをみんな褒めているのもあって気になっていたのよね。
素晴らしい登場シーンだったwwwそこばっかりリピートで観てしまったw。
「トールマン」
説教くさいラストカットさえなければスマートで素晴らしい妖怪譚スリラー。
映像もいいしトリックも鮮やかで真相が分かったときには思わず声が出た。
「ダイ・ハード」
アラン・リックマンが亡くなったので。いつ見ても面白い80年代の革命的なアクション映画。
脚本的には「伏線と回収」の見本市のような映画なんだそうだ。
気にしながら観始めても途中で引き込まれてそういう見方を忘れるので詳しくは分からないw。
「腕時計」とか「裸足」とかかな…。
なるほど西部劇のインディアンの代わりにエイリアンか!
しかしエイリアンを倒すために白人とインディアンが手を組んだり燃える要素もあるんだけど…。
どうしようもなく攻撃が通じないエイリアンなんだけどみんなで攻め込んだら互角までいけたっていうのがよくわからなくて、なんだかその乱戦シーンもグダグダに見えてしまって…。
だが主人公が持つ宇宙人銃がカッコイイの一点で許せるw。
長ぇーw。でも不良中年っぽいバットマンとアルフレッドをはじめ、キャラは良いので家で休み休み観たいぞw。
敵は世論を利用してスーパーマンを追い詰めていくんだけどあまり社会が動いてるようには見えなかった。それやったらもっと長くなりそうだし…。
アメコミのイラストでしか見た事がなかったワンダーウーマンはそれよりもアスリートのような体つき。現代のセクシーは健康美寄りである。
バットマンが何度か見る悪夢のシーンが毎回色んなタイプのホラー映画のような映像で良い。
「ガールズ&パンツァー 劇場版」
ほぼ全編アクションなのが思い切ってるなあと。
どうも中身が男の子かおっさんみたいな女の子が気になってキャラ萌え的には乗り切れなかったが、戦車バトルのシチュエーションは多岐に渡っていて燃えます。
あれだけ暴れてスポーツです(というか華道・茶道に並ぶ女子のたしなみ)って強引な設定は発明ですねw。
強引だけど、もう絵でそれをねじ伏せている。ずるいw。素晴らしい!
「ズートピア」
差別、または偏見の話か。割と強烈に突きつけてくるのでファンシーな気持ちで観ているとかなり衝撃的だと思う。
とはいえ彼らはもう獣ではなく人間なので、知性でそれに打ち勝とうとする様は静かだが思わず拳を握り締めてしまうグッとくるカタルシスがある。
刑事物だし社会人一年生の青春モノとしても良い。
物語もいいしCGIにカートゥーンめいた演出もばっちり馴染んでいて、最先端のアニメを観た感。
キャプテン・アメリカの映画はいつも直前の「アヴェンジャーズ」の後片付けだw。
今回もキャップのまったくぶれない正義感や精神性を今やりすぎるとこんなんなっちゃうけどどうなの?!と問われる話で苦い。
まったく退かないキャップの姿は多くが心に描くヒーローの究極の姿勢を表しており、燃えます。
チームとして集っているけど各々の思いは強く、それゆえに…いやでもそんなエグい喧嘩すんなよおまえら。
「デッドプール」
冗談を言い続ける中アクションをするようなデッドプールは無敵の強さだし不死身ときていて、正統派のアメリカンタフガイキャラといえるんじゃないだろうか。
アメコミのチーム物が流行る中で正調の単独ヒーロー物だ。
無責任ヒーローというコピーもあったけど自分の守るべきものは守るのでそうは思えない。
まあ力を世のため人のために役立てよ、という点では無責任といえるか。
ヒーローは「大いなる力には大いなる責任が伴う」ってスパイダーマンでの名言を全うしているかを基準にしている感じもあるし。
ギャグは日本のもので例えるなら銀魂のような脱線ネタが多くてカクーンと気が抜けるような感じ。ゲーム版であったギャグだけど、夜ミッション中に通りすがった台所で急にパンケーキをどっさり作り上げちゃうとか。人んちで夜中に何やってんだ!ていうか女子力高えなあんた!みたいなw。好きだw。
「シン・ゴジラ」
2015年の「マッドマックス怒りのデス・ロード」からこちら感じるのは、最初から最後までその場に居るような体感型アクション映画を観る機会がちょくちょくあったということ。
遊園地のライド物のように一瞬身の危険を感じるほどの迫力の映像をその渦中に居るように見せて中毒性が高くてリピートしたくなる映画。サバイバルがテーマの話も多いか。
このゴジラもそんな感じの映画でした。
強烈なほど現実を感じさせる災害映像だけどその中心にあるのは自然現象ではなく巨大生物という非現実。
そのギャップとマッチングは監督が愛するウルトラシリーズにも通じるところか。
「オーメン」
悪魔の子としてこの世に生を受けた少年の周りで、彼の素性を調べたり邪魔するものは事故死していく恐怖映画。リメイクじゃないほう。
見方によっては母(子の異常をいち早く察知した)のヒステリーにも見えるし、謎に迫る感じはミステリータッチ。
絵もかっこよく、とても良く出来たスリラー映画であった。
キャラクターが妙齢の女性に代わって現代のガジェットが増えても、80年代の旧作から基本スタイルは変わらずで良い。
だがこれほどだったっけ?なんだかコッテリとしてイラッとさせられるくらい強烈なキャラによるコメディが気になる。
いや思い起こせば旧作もキャラにやきもきさせられたなw。
「SPY/スパイ」
ゴーストバスターズのポール・フェイグ監督がゴースト~と同じくメリッサ・マッカーシー主演で撮っていたコメディアクション。
やっぱりキャラはキッツい(褒め言葉)やつが多くてこの監督の持ち味なんだなと分かる。
うおおい!って笑いながらつっこみ入れつつずっと楽しめる色んなタイプのコントを集めたような映画。
ステイサム演じるフォードのタフガイっ振りアピールの体験談の台詞、現場で監督が思いついた言葉をその場で追加指示出してたりしたらしい。
ステイサムがなにそれひどい!と笑って、台詞を言い出すもまたブッ!と笑っちゃうNGシーンが可笑しい。
ゴースト~のクリス・ヘムズワースといいこれのジェイソン・ステイサムといい、コメディもいけるみたいでカンの良さは流石売れっ子です。
物語は、序盤で分かるが現場でやっていける才能がある人が事務方やってたってことなんだよな…。スクーターでポテッと倒れるシーンが好き。
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」
ノーマークだったけどこれは素晴らしい。
なんとも苦い苦ーい勝利の話なんだけど、圧倒的に不利な戦況で始まるエピソード4の前日譚なら…ね。
ep4は騎士見習いの少年の冒険物語というおとぎ噺が戦争映画のような状況を背景に語られる映画だったので、また戦争映画成分多目の話にならんかな~とは思っていたがその点まさに期待通りで良かったです。
しかも僕の好きな少人数のはぐれ者チームが敵地に潜入する話で、その立場ゆえ割とニュートラルな視点で戦争に関わる感じも良い。
反乱軍艦隊も宇宙戦艦ヤマトのデスラーみたいなカチ込み(デスラー戦法は例えが古いかw)かけたりして燃え要素たっぷりです。
ドニー・イェンが!ストームトルーパーを!杖術でぶっ飛ばしていく!素晴らしい新しいビジュアル。
あとデス・スター日食、日の出ならぬデス・スターの出、デス・スター完成の瞬間、いそいそと出かけるデス・スター、等とデス・スター萌え映画でもあります。
それにしてもあの総督や反乱軍のあの人物…。今の映画の映像技術は日進月歩か。凄いな。
2016年の身近な音楽
2016年によく聴いた音楽や、自分で打ち込んだ曲を振り返ります。
忘れてしまった部分はtwitterの発言をもとにしています。
2016年に発表された新しいものもありますが、もっと昔に入手したものを掘り起こして触れることが多いです。
凡例
◎:重要だった。
結構きつい:ショックが大きく回復に時間をかけた。2016は訃報が多くて…。
運転に良:自動車の運転中に音楽を聴く頻度が高く、選曲ポイントの1つになっている。ドライブのお供に良いです。
1月
◎デヴィッド・ボウイーが亡くなった。結構きつい。
曲単位でフェイバリットを縦断しつつ大好きな90'sのアルバム「アースリング」を聴く。
全編ドラムンやジャングルのドラムがガシャガシャ鳴り響くけど曲はボウイーのハードめの曲!
という感じでサウンドの実験要素は強いもののポップなチューンに溢れていてアッパーなアルバム。運転に良。
新作「★」(Blackstarブラックスター)は参加したジャズミュージシャンたちによるカリカリした闇の世界が素晴らしいんだけどゆっくり聴くことにする(実際半年近くかけて聴いた)。
90'sからの流れでジェフ・ミルズのジ・アザーデイを聴いてテクノ熱が微かに高まる。
~2月
◎ROMカートリッジで聴くファミコン音楽アルバム、「8BitMusicPower」
(FC/FC互換機用) 8BIT MUSIC POWER (8ビットミュージックパワー)
- 出版社/メーカー: コロンバスサークル
- 発売日: 2016/01/30
- メディア: Video Game
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3月くらいに新作が出るみたい。
サウンドテストモードのあるゲームではそれで曲を徹夜で聴いていた思い出が蘇る。
体験する音楽。運転に良。
◎流れで忍者龍剣伝のサントラを聴いて、「鮮烈のリュウ」のかなり原曲に寄せたアレンジを作った。うん、またなんだ。
3~4ヶ月はこれのマイナーチェンジを隔週くらいでやってたw。うん、またなんだ。運転に良(自画自賛)
忍者龍剣伝の新録サントラが出ると聞いて。
— m_036 (@m_036) 2016年11月25日
スタッフロールの音と動画のアレンジ。 pic.twitter.com/xS4931pRgo
龍剣伝は今度1~3の新録サントラが出るそうですね。
3のサントラは初だよね。2もアレンジ曲メインでオリジナルのみ収録はなかったはず…。いやそれいったら1も追加パートとか加えた小アレンジ版だったし。でもあのオリジナルの音+αアレンジという感じ、好きなんだなあ。あれも再販しないかな。
3月
◎キース・エマーソンが亡くなった。結構きつい。
ELPの1stとタルカス、キースの映画音楽集を聴きまくる。
前者はもちろん後者の幻魔大戦、インフェルノ、ゴジラFWは運転に良。
「ルチオ・フルチの恐怖音楽集」。フルチ監督のホラー映画のサントラを編集したアルバムか。
映画「ビヨンド」の毒グモに襲われている(ようには見えないw。低予算ゆえ;;)シーンで聴いたユーロロックめいた曲が目当てだったけど見つからない。未収録?(未確認)
クルト・ワイル音楽集。マック・ザ・ナイフが良かった。ボウイやドアーズがカバーする「アラバマ・ソング」とか作曲した人ね。
◎90年代までのP-MODELを総括するDVD「bitmap1979→1992」。これは凄く良い。
P-MODELのソフトを買うのはほぼ初だったけど、入門編にも良いんじゃないかなあ。
~4月
平沢進の「ホログラムを登る男」
◎P-MODELの90年代ライブアルバム「PAUSE」。
出版がバンドのいたレーベルや平沢進の管理下ではなくディスクユニオン発ということで中古版を探し当てる。
伝説のマシントラブルでライブがポーズした模様も聴ける。運転に良。
5月
富田勲が亡くなる。「展覧会の絵」を聴く。あわせてよく聴いたELPの展覧会の絵も聴く。
オンラインコンピの曲を作る。迷走の果てにファミコンにギターのエフェクタをつなぐが、結局PC内でやった方が早いし音も使いやすい。だがやるしかあるまい?(そうか?)
いつも春から夏にかけては創作関係はつらい。友人にジングルを頼まれたけどスッこけたままだ…。
6月
なるとさんのファミコンチップチューンの名曲「Artificial Intelligence Bomb」のアレンジコンピが発表された。
パンクっぽくしたかったけど打ち込みでそれをやるにはもっと細かく刻むような音いじりが必要なんだな。
7月
とぼけがおさんのゲームボーイメインのチップチューンアルバムpicnicがリリースされていたことに気付く。
良い。
もともとファミコン音源の曲のデモのために出先でも打ち込める何かを…と買ったんですが、マイクから録った音声をトリミングしてループに使えたりもして、楽しいです。
8月
◎ベア・ナックル25周年という旨の古代祐三氏のツイートでハッ!として
1~3のサントラを聴きまくる。
マイベストをノンストップリミックスにしてCD-Rに。運転に良。超良。
かつてゲーム機の音声出力からカセットに録音したのを思い出す。
その流れで同じ頃に作ったハードロックマイベストのカセットの内容も復刻CD-Rにしようと思いたつ。
ディープパープルとツェッペリンはあるのでまずはレインボーのキルザキングとオジーとランディーのパラノイドを買う。良い。
けどCD-Rの方は熱意がもたず。(たぶん今年は僕の中ではテクノの年なのだ)
10月
2000年代に良く遊んでいた友人が亡くなってしまった。彼とは一緒につるんでいた友人達とコンピCDを作ったり、徹夜でテレビゲームをしたりした。生真面目なので僕のいい加減な言動によくあきれて笑っていたな。
11月
ピコ太郎?興味ねーな。
と思っていたけど3歳の姪が、30分散歩している間ずっと休むことなく振り付きで唄い続けていたのを見て、いやまてよ、このプリミティブさはなんだ?と気になりだした。
プロデューサー誰なんだ?と検索していろいろ知る。
昔のこと。友人にライブを観に行こうと誘われた。
ノーボトム?知らないけどライブハウスで音楽聴きたい気分だから行こう。
と出掛けたイベントで底抜けエアラインの古坂大魔王氏そっくりの人がステージに上がるのを見る。っていうか本人だった。
ガチな踊れるテクノミュージックだった。たとえるならアンダーワールドとかプロディジーとか。それに日本の民謡、それも踊りのための民謡のサウンドを混ぜた新しいものを追及している感じでした。
そんな楽しい体験をまたしてもさせてくれたのでむっちゃ見直しました。そもそも
キャリア10年超のベテランテクノミュージシャンでいらっしゃるわけで。CD買ってきます。
12月
朝本浩文氏が亡くなる。Ram Jam Worldのrough and readyを聴く。
グレッグ・レイクまで…ELPの後期名曲「海賊」を聞きまくる。運転に良。
◎8月のベア・ナックルマイベストの流れでのマイベストカセット復刻計画第3弾(大げさなw)
ルパンⅢ世のサントラマイベストを作ることにしたが、ほぼ内容丸かぶりの
「ルパン三世」ベスト・サウンド・トラック集を買って聴きまくる。
個人編集CD-Rにはあとボーカル曲のSuperHero(最終回の大ラスに流れたやつ)を収録したい。運転に良。超良。
◎バトルガレッガREV2016プレミアムエディションを買う。PS4に完全移植+α
ゲーム自体やったことはないんだけどずっと気になっているゲームだった。
やったことなくてもわかる…紹介記事で読むαの部分が凄すぎて凄い。オリジナルの魅力や当時の盛り上がり方を損なわずに…
それは曲にも言えて、大幅に豪華なサウンドに生まれ変わっているんですけど、架空のサウンドボードを設定してそれで鳴らしているという原作者自らによるアツいディレクションで、原作を逸脱しない仕上がり。
プレミアムエディションの特典にはその2016版サントラがあり。
かつてゲーセンで聞こえる範囲で判断して好きなゲームのサントラを買って聴いた時のような感情がわきあがる
という不思議な感動をする。
あとはPS4本体だな。
訃報まとめで悲しいものがあるがそればかり目に付き記憶しやすい年齢になったのか、本当に訃報が多かったのか。
熱心に追いかけては居なかったけど好きな作品がいくつかあり気になっていた方々も…。
プリンス ファンである母に聞かされ続けたせいかすっかり生活に染み込んでいた。結構きつい。
ブンブンサテライツの川島氏
ソフトバレエの森岡氏
ザバダックの吉良氏。ELPを教えてくれた友人が教えてくれたアーティスト。その時ダビングしてもらったのは「遠い音楽」だった。CD買います。
ジョージ・マイケル まさかクリスマスに…!なんて言うとこのずっと活動し続けていたアーティストには失礼だとは思うけど、でも衝撃を受けた。
なんかまだもらしている方も居そうだ(;´Д`)。
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