2017年に観た映画ほぼ一覧
正月休みに去年観た映画を振り返る伝統行事です(2回目)。
主に映画館で観た作品ですが、家で観た旧作で面白かった作品もあげます。
去年は休日出勤も多く、少ない休みはDTMっぽい趣味に多く充てていたので映画の観覧はあまり多くない感じ。
引き篭もり趣味の人がさらに引き篭もる事態となった(;´Д`)。
あとアニメ「けものフレンズ」にハマッてそればっかり観ていましたw。
観た物は多くないので長めの感想を添えます。
ちなみに昔の作品の方がその感想は長いw。思い入れがあるからソフトを持っているわけで、その感想ともなれば別エントリに分けても良いくらい長くはなるだろう(分けろよ)。
ネタバレあったりなかったりします。
予告編で見た時は「インセプションみたいだな!」と思っていた市街地のビルディングがパタパタと倒れたり持ち上がったりするシーン、劇場で見たらどんどん折りたたまれてそれが回転して…「万華鏡の中に居る」という様相でした。2Dでも軽く頭を揺さぶられたw。
現実世界と重なるように、あるいは平行して存在している異次元という感じで、日本でいうならちょっと古いけど「宇宙刑事ギャバン」のマクー空間の表現にがっちりお金かけて外国で作った感。外国製なんで遠慮のないサイケ。すごい異次元映像でした。個人的に最近流行りだと思っている、体験させる系の映像の映画でこういうのが来るとは。楽しかった。
ただ映画としてはまあ難しい話だけど魔法に関してのルールが少し見えないのがどうも…。まあ魔法だから難しいけど…。
「魔法合戦」って扱うのが難しそう。油断するとドラゴンボールのような「技の応酬」になっちゃいそうだしそれで「魔法ー!」と言われると「魔法…?」と興が醒める事は案外ある。
サントラを担当したマイケル・ジアッキーノによるエンディングテーマが、インド楽器をフィーチャーしたポップス寄りのサイケなプログレという感じでカッコいい。サントラ欲しい。
「ヘルレイザー4」
買うだけ買って積んであったディスク。観たことはあったんだよ、ネットでゲフフんして…。スマン。なのでディスクをちゃんと買いました。また観たかったし。
パズルボックスを人間が解くとその辺りの空間に異次元への扉が物理的に開き、魔人セノバイトがこちらへやってきて「痛いのは気持ち良いぞ~」と人をアブない魔界へ引きずりこむ話というのがシリーズ共通の設定。
セノバイトは修道士、または魔道士と訳され、そのとおり黒ずくめの裾の長い服で現れるんだけどよく見るとレザー製のスーツだったり針を肌の部分に刺してたりと過激なボンテージファッションだったりする。
このあたりのビジュアルイメージはマンガ「ベルセルク」をはじめ多くのクリエイターに影響を与えました。
今作ではパズルボックスを作ったのは人間で、セノバイトと戦い続けてついにボックスを使って封印したということになっています。
一族とセノバイトの最後の戦い!ということでゲーム「悪魔城ドラキュラ」のバンパイアハンター一族とドラキュラ伯爵の戦いを思わせる設定でそういうもんだと思えば燃えます。
舞台は未来の世界の宇宙ステーションで、ここでパズルボックスが開かれるという、まさかのスペオペホラー?
このヘルレイザーシリーズは1作目とそれを受けてうまく拡張した2作目がひと繋がりのサーガになっていて、3作目以降は制作スタッフがその都度違って作風も違う「エイリアン」シリーズのような構成だと思う。
そう思うと3以降のちょっと激しい路線変更もまあ許せるんじゃないかなw。新セノバイトはどんどん常軌を逸したルックスになっていって楽しいし。
いやでもえらそうな事言っても途中で一瞬寝たw。映画のせいじゃないぞ、僕の体調のせいだ。見過ごした所の確認はしてないけど…。
アラン・スミシー監督。(最終的に監督の名前を出せなくなった時に使う監督名。何があった…。)
70年代の秘境の孤島を舞台にした怪獣サバイバルアクション。
70年代っていうのはおそらくスマホだのノートPCだのをサバイバル現場から排除するための時代設定なんじゃないかと。あれが使えるとサバイバルのスリルはほぼ無くなってピクニックみたいになっちゃうしなー。ちなみに同じく便利アイテムの監視衛星は出てきたけど導入部だけ登場。
結論から言えばめちゃくちゃ面白かったです。巨大生物が色々出てくるんだけど、あんなのが棲んでいてもおかしくなさそうな起伏に富んだジャングルや山河はニュージーランドとハワイが主なロケ地のようで、熱帯の秘境を探検する感じが素晴らしい。
怪獣同士の戦いは活き活きしていて良い。コングも若者だという設定でやる気に満ちていて良い。優しくて巨神とあがめられているが気どらない!いいやつ!最後の戦いではコングさんを応援すること必至!それだー!引っ張ってそれを使えー!
それを使え…。そう、極限の状況において生き残る為の強さとはとっさの判断力であるという意外とシブいヒーロー像を描いていたと思う。
トム・ヒドルストン演じる元SAS特殊部隊員でサバイバルの専門家という主人公は劇中荒っぽいことはほとんどせず、「あっこれは危ない」「ここはこうしたほうがいい」とアドバイスや指示をするばかりです。アドバイザーとして雇われたのでそれ以上の事は進んでしないという理由でしょうけど。
ちょっとプロフィールが「マスターキートン」みたいだよねw。他にもこのスタッフ日本のマンガやゲームが好きなんだろうな…と思わせるネーミングなどの小ネタがちょいとあります。
でもまあさっきのがこの世界での強さだとすると、キングコングが一番強いわな。脳が一番大きいし!
というゴリラめいた理屈で、ゴリラに負けちゃってる頭悪い雰囲気で、おっさんたちはウホウホと笑って鑑賞打ち上げは盛り上がったのであった。コングさんにどつかれろ。
スーパー娯楽作。面白かったです。
「破裏拳ポリマー」
リブートと言っていい位には改変が加えられています。アニメ原作の実写化の企画なら妥当だし実際うまいアレンジ。
正調ヒーロー映画として迷いがなく、燃える映画でした。
タツノコ実写映画といえばすでに「キャシャーン」と「ガッチャマン」がありますが、残念ながら未見です。どちらも世間の評判はかなり微妙な感じですね(;´Д`)。
失礼な言い方をすると最近は見ないで言いたいだけの声の大きい人も多いように感じます。ネットでの評判も視野に入れつつ見る映画を決める者としては困りますね。とはいえ確かに地雷の香りも強く感じてしまう自分がいる。そのうち観ますw。
破裏拳ポリマー 第1話「怪盗むささび党」 - YouTube
原作はこんな感じです。タツノコプロは独自のチャンネルを持っていて、1話は登録無しで見られます。
これ、僕は映画を観た後で初めて観たんですが実写版はこの1話の範囲だけでもかなり色んな要素を拾っていて驚きました。まあ、それは観て頂いてご確認をw。
大きなアレンジといえば車(くるま)と武士(たけし)は性格が統合され一人の武士というキャラクターになっています。風来坊の武士が久しぶりに帰国して売れない探偵事務所長をしている、という感じです。そこへ警察から出向してきた若い刑事が居るんですが彼の名前が来間(くるま)!
この実写映画でのアレンジで好きなのはあの敵地に乗り込んだ時のキメ台詞です。
台詞はまったく一緒なんですよ。「この世に悪のある限り、正義の怒りが俺を呼ぶ」
でも実写で現れた武士はこんな台詞言いそうもないキャラに見えます。
また、近未来の無国籍な世界…に見える日本wという舞台は一緒ですが実写ということでリアリスティックなこんな映像世界で、あのようなテレビマンガの活劇での台詞を言ってのけるのってなんだか浮いてやしませんか。
と、思っていたんですが、設定で乗り切っていました。これぶっちゃけると予告編で見られるんですがw。
予備知識無しで観にきちゃったしタツノコの映画だからダメなやつでも仕方ない…と思いながら観ていてこのシーンのその仕掛け。単純だけどやられた!と思いましたw。これは面白いやつだ!と僕の中で確変が起こりましたw。
アニメは何でもありの活劇でしたがこの実写版はそのバランスを格闘アクションに振っています。
何人かの敵の姿が毎回似ているのですが、それぞれ手技の得意なやつ、足技の強いやつ、寝技の強いのと、毎回スペックが違うのが格闘アクションという感じで楽しいですね。
まあちょっと贅沢な物言いをすれば終盤になるにつれCGアニメによる効果が過激になっていってカッコいいんですけど、序盤の肉弾戦がけっこう迫力があったので後半でそっちも多く見たかったなあという…。
まあでもそれじゃ盛り上がらないとも思うw。やっぱり最後はあの技だろ!って感じだしね。
そう考えるとふと思い出したのはサム・ライミ版のスパイダーマン。面白かったけど1作目って中盤までのバトルシーンはほぼCGIで、最後の戦いだけは着ぐるみと特撮だったりして凄くフリーキーな映画だったなあと。
「スパイダーマン:ホームカミング」
スパイダーマンのリブート企画。現役高校生のヒーローをということで、実写映画では最も若いスパイダーマンかも。
僕はこの映画を観る前くらいにたまたまマンガの「パーマン」にハマッて全巻セットを買って読みまくっていました。
「パーマン」はスーパーマンが若者(というか少年少女)をヒーローとして養成するという設定。若いヒーローはスーパーマンには満たないのでスーを抜いた「パーマン」という名前のヒーローになります。
まあたぶんDCとかまあたぶん大人の事情でスーパーマンはその後バードマンと名が変わりオリジナルヒーローになりましたw。
このホームカミングには「パーマン」のような若い子がヒーローと学生の二重生活にドタバタしたり頑張ったりする話を期待していました。
まあドンピシャの王道!というかパーマンがアメコミのヒーロー物のパロディーだし逆だ逆w。
しかし「パーマン」がパロディかつ意外とベーシックフォーマットに忠実なマンガで、若いヒーローのストーリーへの愛情に溢れる作品だったんだということも再確認しました。
パーマンで言うところの、優秀なヒーロー見習いはバード星へ留学して本物のヒーローになる、というのとアベジャーズに参加する、というのが対応している感じ。
大人は基本見守るだけ、でも危険なことはさせないよ。と思ってそうするつもりで居るんだけど、当人はそういう思惑は超えて行動してしまうというのがホントあああもう!って感じでいいじゃないですか。(←?)ついでにヴィランはだいたい大人なので、純真なまま大人の汚い部分と対決せざるを得なくて、純真さと成長して得たちょびっとだけの大人の心で突破するというのもいいじゃないですか。ジュブナイル!(←?)
「ワンダーウーマン」
霧に隠された孤島の王国で、世界の存亡に関わるあれやこれを護りながら暮らしてきたアマゾネスの国の王女ダイアナ(人間界でもらう名前)が主人公。
理想が高くて気高い姫が戦う話は良いですね。しかも人間離れした凄まじい体力と戦闘技術の持ち主で、何があっても負ける気がしないですw。
こういうヒーロー(ヒロイン)の弱点は案外その強い心だったりしますよね。終盤、守りたかった人間たちの愚かさを目の当たりにしてひどく失望してしまうシーンがあったりします。
そこまで追い込んだのは実はアマゾネスの古くからの敵である軍神アレスで、社会に紛れ込みさまざまな人間に悪い知恵を吹き込んで起こした戦争を長引かせ、さらには神と戦える力を秘めるダイアナを味方に引き込むための謀略だったのです。
まるで堕天使ルシファーを思わせる、情報を操って人に悪い心を植えつける不気味な恐ろしさを持つアレスに純真なダイアナが勝てるのか?どう戦えばいいのか?とちょっとワクワクしながら見ていたんですが…アレス氏が功を焦ったとしか思えぬクライマックスであったw。
というか純真さが勝ちました。よかった、ダイアナが出会ったのがたとえ弱くても前向きに行こうとするむっちゃ善人なスティーブで。スティーブ…。
さらさらとネタバレしましたけど面白いんですよ、ベタな大筋を知っていても。(というか観ていて予想を裏切るような展開ははっきり言ってないですしいいでしょ?だめ?スマンw)
アレス氏は急に悪役プロレスラーみたいに華々しく悪役をやって散っていくので思ったよりあっさり決着だし、これやっぱり過程が最高なんですよ。
「ローマの休日」みたいに世間知らずの姫が街ではしゃぐんですよ。はしゃいでどこかへ行っちゃったりする。(スティーブがダイアナ!戻れ!と止めようとする)
目的地へ移動中に通った戦場で形勢が不利で人が死にまくるのを見てこんなの無視できるか!とキレて敵の前線へ正面突破かますんですよ。(スティーブがダイアナ!戻れ!と止めようとする)ラウンドシールドと鎧だけなのに銃弾の雨の中弾丸をはじきながらどんどん敵兵に近づいていく。
それを見てほぼ失われていた兵士の闘志に火がついてみんなで姫を援護するんですよ。
ジャンヌ・ダルクなど古代の女性が戦場に立つ本当の理由を見せてくれるんですよ。
愛嬌のある女性社員が寿とかお目出度で退社されて、職場の仕事のスピードがマジで落ちたりしたことがありませんか?w
普段美しく可愛い女性が戦場に居ると、男どものモチベーションがガツンとあがるのは間違いないでしょう。
まあでもダイアナ可愛い!カッコいい!で最後まで観てしまったなw。男ってバカだなw。
監督のトビー・フーパーが亡くなられてしまったので持っているディスクで回顧。
かつて観た時はフルヌードで現れる女吸血鬼のダイナマイトボディと、クライマックスのバイオハザード状態で大混乱のロンドン市街が印象的でした。
主人公は宇宙で謎の生物の遺体を回収して帰還した宇宙船の船長カールセン大佐。
吸血鬼に精気を吸われた人間はミイラのように干からびて倒れますが、しばらくすると起き上がって手近な人間から精気を吸います。するとミイラ状態から元の姿に戻るのですが、恐ろしい体験から正気を失ったりまた精気を吸うために他の人間を襲います。
干からびた人間が他の人間を襲うタイミングで精気を吸える人間にありつけないと、ただの灰の塊と化してしまい爆発するように砕けます。
で、それを見ながら干からびてバンパイア化した人間が滅びるまでの時間を測定していた英国特殊部隊のケイン大佐がクールでカッコいい。最後まで頼りになります。
で、当時の感想はエイリアン物ホラーに吸血鬼ネタをくっ付けたものという印象でした。
しかしこの映画は改めて観ると、吸血鬼が愛した人間を吸血鬼の仲間に入れようとする話だったりして吸血鬼モノのお約束がむしろメインだったんだなあと…。
昔から吸血鬼映画の吸血シーンはセックスの暗喩として描かれてきましたが、これの主人公の男カールセンも美女の姿の吸血鬼に見初められて性交します。こちらは喩え無しw。
テレパシーで繋がるようになり、吸血鬼騒動でほぼ全ての人間が吸血鬼化して恐慌状態にあるロンドンの中央で眠る彼女の元へと向かいます。彼女がこの騒動の大元であり、彼女を殺せば騒ぎも収まるからなのですが、恐らくカールセンも彼女を求めているんですよね。
最後の対決の後、カールセンと女吸血鬼は地上から姿を消します。地上が滅びる前に彼女を追放できましたがカールセンも連れて行かれたのです。
(これ、セックスにハマりすぎて破滅してしまう男の話でもあるんですね。)
結局連れて行かれたカールセン…。ホラーとしても恐ろしく悲しい運命の話でした。
昔からの吸血鬼映画と同じ手触りがすることに感動しました。改めて観て良かった。
ありがとうフーパー監督。
「遺体安置室-死霊のめざめ-」
で、この映画も2005年のトビー・フーパー監督作なんですが、メイキングドキュメンタリーが収録されているんですね。かなり最近の監督の現場での勇姿が見られるのです。
ちょっと物静かな感じで現場を仕切る監督というより作家のような雰囲気がありました。
その後の映画の情報を追っていないので、もっと最近の姿も見られる可能性はありますがなんともいえません。
宇宙の彼方のアスガルドでの重厚な宮廷劇と、地上での友人たちとのほのぼのとした交流の対比が楽しい「マイティ・ソー」の1作目が好きなんですが、これはかなり大胆な路線変更だなと…。
おまえそこでもギャグ入れるのかよ!ってくらいギャグを突っ込んでくる。シビれるようなカッコいい、アツい台詞の前後にはまずギャグが入っているw。
この世界のスペオペっぽいところを前面を前に出してきている感じも新鮮です。
ソーとロキがそんな楽しい場所でやいのやいのするのであの兄弟萌えな方にもご満足いただけるのでは。
とはいえソーは社会でもまれて狡猾さを増し、いっぱしの男としてかなり強くなったという描写がある。
ロキ君は相変わらずでその差がついた感じちょっとロキが哀れではある。でもまあこの人…いや神様、前から不憫萌えを誘うキャラではあったのでぶれない感じだからいいかw。
なんというか、正しくブレードランナーの続編でした。
マニアにしか受けてなさそうなのが怖いw。でもそれもまたブレードランナーかw
人間とそうでない者の対比は序盤からずっと行われます。それもさまざまなタイプの者で。
夢で見た景色、広大な金属の塊のような都市と上空を飛ぶスピナー、猥雑な地上、敵対する美形のレプリカントの暴力…など前作同様のイメージはほとんど踏襲する感じですが、スラム地域やプラント地区など郊外の世界のシーンもあったりして、あの都市の美術が好きだったのでその外が見られるとは!とワクワクさせられます。んまー酷い土地なんですが。
あと天気が前作の「降り続ける雨」より過酷。天気が崩れると雪か嵐。えぐい。
そういえばスピナー大活躍ですよ!離着陸をはじめ、走るスピナー、編隊飛行するスピナー、撃墜されるスピナーwと、色んなスピナーが見られます。
主人公のブレードランナー’K’はある捜査中に、これ俺の事なんじゃない…?という手がかりを見つけてしまいます。彼は新型レプリカントで、この時代ではブレードランナーにはレプリカントが就いていて旧型のレプリカントを追跡し処分(「解任」だったかな)しているのです。
追跡捜査をするフリをして自分の過去を調査し始めるKがやがて見つけた真実は…。
それを知った時彼はなにを選ぶのか…。
もうライアン・ゴズリングのちょっと優しい犬っぽい雰囲気がこの主人公にマッチしていてですね、たまらんわけですよ。
嬉しそうなK、がっかりするK、どきどきするK、孤独でちょっと不憫な感じがですね、めっちゃ応援したくなるんですよ。高性能AIの奥さんが居るリア充ですけどね。いやそれ充実なのか?虚無感たっぷりで満たされない感じは自分も奥さんも人造の物だから?
でもその奥さんは最後には死ぬことが出来る状態にまでなります。Kの奥さんとして生きることに貪欲でしたが、Kへの愛を貫いて殺されてしまいます。妻としてのキャラクターを与えられたAIの精密なプログラムの産物による行動だとは思います。しかし近くに居た者はそこに人間性を感じました。これってもう人間だと言えるんじゃ?奥さんむっちゃ可愛かった(;;)
冷たく孤独感を煽る絵や演出で、見ていてこっちが孤独に打ちのめされそうになりますわw。でもKが命令に背いて自分で選んで進んで行くのが人間として自分で得た記憶を増やしていく感じがして、そこに静かに熱を帯びたサスペンスを感じられ引き込まれました。
ちなみにデッカード…レプリカントって老化するの?順調に年とってるしレプリカントというていで進められても人間なのかレプリカントなのか明確に示す言葉は現れない。
そこも前作を踏襲しているのかw。
年末に滑り込んで観て来ました、DCコミックスのドリームチームアメコミヒーロー映画!
マーベルコミックスの「アベンジャーズ」とそのマーベルシネマティックユニバースシリーズの成功を意識しているとは思うのですが、こっちのDCのユニバースは企画が急ぎすぎている感が…。
せめて事前にフラッシュかアクアマン辺りの単品作品を一作くらいやってくれたら…と感じました。今シリーズでのずんぐりしたちょい悪バットマンの単品もないのが惜しいなあ。もう少しじっくり単品作品でジャスティス・リーグのチームメンバーを描いてほしい。みんなとても良いキャラでまったく文句がないどころかどいつもこいつも愛しいキャラですw。
DCのこの辺のヒーローは歴史が深くてもうレジェンドな存在感なんですが、映画でも新登場ヒーローは能力を身に着けたばかりのフラッシュを除いて割と長い活動暦を持つという設定の者ばかり。
でも強いゆえに彼らは孤独に苛まれています。それでもええわい!という物腰のやつも居ますが基本孤独をこじらせている感じでw、ブルースとダイアナのスカウトもさっさと断ります。
フラッシュは友達が欲しいので、とその場で良い返事をしますw。
なんとかできあがった彼らのチームは友達関係なのです。でもどうやらヒーローの仲間としても相性が良いことがわかって友情は厚くなりこのストーリーはいったん終わります。
ここはアベンジャーズとは順逆かな、と。みんなが好意を抱いていたコールソンを通じて集まったわけですが、まずプロフェッショナルとして集まったイメージがあり、メンバー同士誰が仲良くなるかはその後の話という感じです。
孤独な人が寄り添ってちょっと不器用に交流している姿にホッコリする映画でした。
あまりマーベルのような苛烈な雰囲気はないです。
バットマンvsスーパーマンやワンダーウーマンは神話のような重厚さを醸し出していて、売れ線ではなさそうだけど歴史ある正統派英雄物語の映像作品としてかなり良い雰囲気だと感じられました。ですのでこれは急な路線変更だったのか、もとからそういうお祭映画の明るく優しい雰囲気で行く企画だったのか、気になるところではあります。
冒頭で今年は本数が少ないと言いましたが、こういうリストアップに近いことをしていると忘れがちな事があります。
多く観る事は目的ではなくて、リピートしちゃうような好きな作品を探すのが目的なわけで、音楽でも何でも作品を多く鑑賞するのはそのための分母を増やす行為だということですね。